今回の記事では、ココロとカラダがリラックスできるグリーンゾーンの存在を理論づけるという、ひとつの考え方として、
「ポリヴェーガル理論」を紹介したいと思います。
参考図書として
神経セラピスト 浅井咲子著 ”「安心のタネ」の育て方”を上げておきます。
浅井咲子(あさいさきこ)
公認心理師/神経セラピスト/ソマティック・エクスペリエンシング®・プラクティショナー
立教大学卒業後、外務省在外公館派遣員としてロンドンにある日本国大使館勤務。その後渡米し、カリフォルニア州ジョン・F・ケネディ大学院で、カウンセリング心理学の修士課程(身体心理学専攻)を修了。オークランドにある地域カウンセリングセンターで研修を受けた後に帰国し、教育センターや企業内で相談員として勤務する。
2008年よりアート・オブ・セラピーを設立し、自己調整とレジリエンスのある生活を提案。ソマティック・エクスペリエンシング™療法の上級グループコンサルタントとしても活動する他、内的家族システム療法(IFS)、総括的リソースモデル(CRM)などの療法も取り入れ、トラウマによる症状の改善を目指して、全国各地で講演や講座を実施している。
また、併せて2011年より被災地(福島)で定期的にトラウマとPTSDのケアのための訪問も行っている。
(Amazon著者説明より引用)
結局「ポリヴェーガル理論」って何ぞや。
そもそも「ポリヴェーガル理論」って何ぞや。って話なんですが、
上記の著書を参考に「ポリヴェーガル理論」を説明させていただくのに、
まず「神経」のお話からしていきますね。
神経は大きく「中枢神経」と「末梢神経」の2つに分かれます。
さらに、末梢神経は「体性神経」と「自律神経」に分かれます。
さらに、自律神経は「交換神経」と「副交感神経」に分かれます。
交換神経は、
・興奮や覚醒
・朝になると優位
という特徴があります。
副交感神経は
・ブレーキとリラックス
・夜になると優位
という特徴があります。
今まで自律神経を語るのは、この2つの神経だけで語られてきました。
そんなところに
交換神経と副交換神経のうち、特に副交換神経についての新しい発見をしたのが、アメリカのイリノイ大学で精神医学名誉教授を務める、スティーブン・W・ポージェス博士です。
博士は「副交換神経は、さら2つにわかれる」という理論を唱えました。
ひとつは「背側(はいそく)迷走神経」
休息・消化モードと考えてください。
同時に蓄えるという役割もあります。
ひとつは「腹側(ふくそく)迷走神経」
つながりモードと考えてください。
人やモノと関わったりする役割があります。
つまり、自律神経を語るには、3つの神経で語られるという考え方になります。
「ここまでで質問ありますか?ある人は手をあげてください」と言いたいぐらいに長かったですね。
理解できましたでしょうか?
はーい!!っていう声が聞こえたような気がするので、進めます。
2極論だけでは無理があった。だからプラスグリーンゾーン。
交感神経と副交感神経だけで論じていた時は、「動」と「静」。「ある」と「ない」。
「起きてる」と「寝てる」。「躁」と「鬱」。
「頑張ってる」と「だらけてる」。
などなどなど。2極論でしか語れなかったので、ココロとカラダの状態を語るのに無理がありました。
ココロとカラダのことを語るなら、3つの自律神経があるという概念で語ろうよ。というのが、サロン・コトノハ的な「ポリヴェーガル理論」の考え方です。
特にここでポイントとしたいのが、「腹側迷走神経」です。つながりモードな神経ですね。
ここでは、つながりモード=グリーンゾーン=セーフティでリラックスして人と関われる状態と考えます。
人は色々な外的内的原因でココロとカラダが揺り動かされます。
その都度
グリーンゾーンへ戻す。
その都度
グリーンゾーンへ戻す。を繰り返して欲しいのです。
「あ、揺り動かされちゃってるな、私」って思ったら、自分のココロとカラダに問うてみる。
「グリーンゾーンから外れちゃってない?興奮しすぎてない?」
「グリーンゾーンから外れちゃってない?なんかパワー落ちてきてない?」
そうすることで、自分のココロとカラダのバランスを取りやすくなり、ココロとカラダの揺さぶられに振り回されることなく、安心安全に生活をすることができるようになります。
グリーンゾーンを維持するヒント。
その「自分に問う時間として有効と思われる具体的行動」の一例をあげてみます。
自分のココロとカラダが安心安全な状態にあるかどうかを知るのには、人それぞれのやり方があると思うので、あくまで一例として捉えていただけると良いかと思います。
・お昼寝をする
・布団を天日に干す
・夕日を眺める
・自然と触れあう
・デジタルデトックスする
・ヨガをする
まとめ
今回はちょっと聞きなれないけど、でも、注目されてる「ポリヴェーガル理論」をとりあげてみました。
〇〇病とか、名前がつくほどのことでもないけど、症状としていつもとちがうなって感じる時のことを
未病というそうです。いわばカラダが赤信号を出す手前の状態だったりします。
病(やまい)に至ってないだけであって、そういう時にはカラダに優しくしてほしいのです。
サインを見失って、病に至ってしまって、こじらせてしまっては、
いわゆる自己管理できないって状態となり、ココロとカラダどちらにも良い影響は与えません。
グリーンゾーンの維持するために、努力とはいいません。
ただ、工夫してみてくださいね。
興味を持った方は、インターネットで検索すると、理論を説明してたり、
グリーンゾーンの保ち方などを提案している動画があるので見てみてくださいね。
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